核爆発とは、空気、水、地表を何マイルにわたって汚染しうる強烈な光と熱、破壊的な衝撃波、また広範囲にわたる放射線物質をともなう爆発です。核兵器事件が発生したら、できる限り放射線物質を避けることが重要です。
冷戦中に存在した核の脅威は小さくなりましたが、テロリストが核兵器を手に入れるかもしれないという可能性は今も存在しています。簡易核兵器(IND)と呼ばれるこれらの核兵器は、一般的に、私たちが通常想像するものよりも小型で、それほど破壊力を持つものではありません。専門家は、核攻撃が発生する確率は、他の種類の攻撃と比較して低いと予測していますが、あなた自身とあなたの家族の命とを救ってくれる可能性のある、簡単な手順を知っておくことは重要です。
攻撃のついての事前の警告がある場合
緊急時対応要員が出す指示に従います。核の脅威についてわかっていることに基づいて、避難する、特定の場所に行く、その地域から避難するよう指示される場合があります。
何も警告がない場合
- 直ちに避難します。
- できればレンガやコンクリートでできた最寄の建物を探し、その中に入って屋外にの放射性物質を避けます。
- 避難場所として望ましい、数階建ての建物や地下室に数分で行ける場合は、直ちにそこに向かいます。
- できるだけ地下深く潜るか、高い建物の中心部に行くようにします。目標は、多くの壁や、厚いコンクリート、レンガ、土によって、屋外の放射性物質とあなたとの間にできるだけ距離を置くことです。
- 屋内に留まります。
- 放射能のレベルは核爆発後は大変危険ですが、急速に減少していきます。
- 関係当局から指示がない限り、少なくとも24時間屋内に留まるものと考えてください。
- 家族と離れ離れになっている場合でも、あなたが現在いる場所に留まってください。核爆発による影響を受けた場所で全員にとってもっとも安全な場所は、屋内です。屋内にいることで、命が救われることがあります。
- 放射能のレベルがもっとも高い間は、屋内に留まり、屋外の放射性物質を避けることがもっとも安全です。
- 情報を収集します
- 避難することが最善の策である場合は、そのような指示が出されます。情報や指示は、利用できるあらゆる通信手段を使って伝達されます。
- 放射性物質の通り道、つまり、核爆発の際にその風下にいる人たちは、防護措置を取るように指示される場合もあります。
- 核爆発の際あるいはその後に屋外にいた場合は、体を洗います。体に付着している可能性のある放射性物質を取り除くことのできる、簡単な手段がいくつかあります。
- 衣類を脱いで、放射性物質の拡散を防ぎます。
- 泥だらけになって自宅に戻るときと同じ行動を取ります。家の中に泥を持ち込みたくないでしょう
- 可能である場合は、脱いだ衣類をビニール袋に入れて、袋を密封するか、あるいは何かで縛ります。
- そのビニール袋は、人や動物からできるだけ離れた場所に置いて、その袋から放出される放射線が人や動物に影響を与えないようにします。
- 一番外側の衣類を取り除くことによって、最大90%の放射性物質を取り除くことができます。
- できれば、大量の石鹸と水を使ってシャワーを浴びて、放射能汚染を取り除きます。皮膚をごしごし洗ったり、引っかいたりしてはいけません。
- シャンプーまたは石鹸、そして水で洗髪します。コンディショナーを使うと、放射性物質が髪の毛に結合して簡単に洗い流すことができなくなるので、使ってはいけません。
- そっと鼻をかみ、さらに濡らした清潔な布で、まぶたとまつげを拭きます。そっと耳を拭きます。
- シャワーを浴びることができない場合は、市販の拭き取りティッシュや濡らした清潔な布を使って、衣服で覆われていなかった皮膚を拭きます。
- 衣類を脱いで、放射性物質の拡散を防ぎます。