信用危機、峠越えた可能性=PIMCOグロス氏

2009年 01月 17日 13:26 JST
 
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 [ニューヨーク 16日 ロイター] 米有力債券ファンド運用会社パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の最高投資責任者(CIO)であるビル・グロス氏は16日、銀行のバランスシートに及ぼす悪影響という観点で、信用危機は最悪期を脱した可能性があるとの認識を示した。

 同氏はカリフォルニア州ニューポートビーチにあるPIMCO本社からのビデオインタビューで「銀行はすでに巨額の資本注入を受けており、今後も公的資金が投入されるだろう。銀行のバランスシートいう観点では信用危機は最悪期を脱したようだ」と指摘。銀行貸出機能の回復に向けてあらゆる措置を講じ、住宅価格も底を打つ必要がある、と述べた。

 一方、社債市場は回復には程遠いとし、特にジャンク債(高利回り債)はデフォルト(債務不履行)リスクの上昇に直面しているとの認識を示した。

 PIMCOは、旗艦ファンド「トータル・リターン・ファンド」について、モーゲージ担保証券(MBS)の比率が2008年11月の81%から12月は62%に低下したことを明らかにしたが、グロス氏は、PIMCOが依然かなりのMBSを保有しており、MBSに対して弱気ではないとの見方を示した。

 
 
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